公開日: 2020年05月06日
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相続を弁護士に依頼するメリットは?信頼できる弁護士の選び方

不動産相続 弁護士

相続は、人生の中で何度も直面する出来事ではないため、不慣れな方がほとんどです。
そのため、相続が発生した場合や、生前に相続に向けた対策を行う場合には、弁護士のアドバイスを求めることをお勧めいたします。

弁護士に相談しながら相続に対応することで、迅速・円滑に相続手続きを終えられる可能性が高まるので、ぜひお早めに弁護士までご相談ください。

この記事では、相続手続きや生前対策を弁護士に依頼するメリットや、信頼できる弁護士の選び方などを解説します。

1. 相続手続きを弁護士に依頼するメリット

ご親族が亡くなり、相続手続きへの対応が必要となった場合、弁護士に依頼することで多くのメリットを享受していただけます。
弁護士に相続手続きを依頼する主なメリットは、以下のとおりです。

1-1. 手続きのストレスが大幅に軽減される

相続では、遺産分割協議や公的書類の取得、各財産の名義変更など、対応しなければならない作業が膨大に発生します。

弁護士にご依頼いただければ、相続で必要となる手続きを全面的に代行いたしますので、相続人の方のご負担は大きく軽減されます。
また、遺産分割協議における交渉も弁護士が代行することで、親族同士で財産に関する話し合いをしなくて済むことも、精神的なストレスの面からはメリットといえるでしょう。

1-2. 感情的にならず、遺産分割協議を冷静に進められる

相続人同士で遺産分割協議を行うと、被相続人や相続財産に対する思い入れのあまり、感情的な対立に発展してしまいがちです。

第三者・専門家である弁護士を間に挟むことで、親族間の感情的なぶつかり合いを防ぎ、冷静に遺産分割協議を進めることができます。
その結果、遺産分割協議が早期にまとまる可能性も高まるでしょう。

1-3. 法的な権利を踏まえた公正な遺産分割ができる

遺産分割協議の場面では、各相続人の法定相続分を踏まえて、財産を公平に分けることになります。

法定相続分の計算は、現存する相続財産の金額や相続人の構成に加えて、生前のお金の動き(特別受益)や、各相続人の被相続人に対する貢献度(寄与分)なども踏まえて行う必要があります。
弁護士にご相談いただければ、民法の規定を踏まえつつ、必要に応じて財産評価なども併せて行ったうえで、公正な遺産分割の方法をご提案いたします。

1-4. 遺産分割に関する後のトラブルを防げる

遺産分割が完了した際には、遺産分割協議書を作成して、相続人間の合意内容を明確化しておく必要があります。

遺産分割協議書では、現存する相続財産のすべてについて、誰がどの財産を承継するかを明確に記載しなければなりません。
遺産分割協議書の記載内容が曖昧であったり、記載すべき相続財産が漏れていたりすると、後に相続人同士のトラブルの原因になるので注意が必要です。

弁護士にご相談いただければ、遺産分割協議書を不備なく作成し、後に遺産分割の問題が蒸し返されるなどのトラブルを防止できます。

1-5. 調停・審判・訴訟などに発展した場合も安心

遺産分割協議が紛糾して合意に至らない場合、調停・審判によって遺産分割の方法を決定します。
また、遺言書で不公平な遺産配分が指定された場合は、訴訟によって「遺留分侵害額請求」(民法1042条1項)が争われることも珍しくありません。

早い段階から弁護士にご依頼いただければ、調停・審判・訴訟といった法的手続きに発展した場合でも、スムーズに対応することができます。

1-6. 税理士・司法書士等の紹介をワンストップで受けられる

相続では、相続税申告や相続登記など、税理士・司法書士等のサポートを受けるべき場面が発生する可能性があります。

弁護士は、相続手続きへの対応に当たって、税理士や司法書士などの隣接士業と随時連携しています。
そのため、法律事務所を一つの窓口として、ワンストップで総合的に相続手続きのサポートを受けられることも大きなメリットです。

2. 相続の生前対策を弁護士に依頼するメリット

実際の相続手続きのほかに、生前の段階で相続に向けた対策を実施しておくことも、相続トラブル防止などの観点から非常に有効です。

相続の生前対策を検討する際にも、弁護士へのご依頼をお勧めいたします。
生前対策を弁護士に依頼することの主なメリットは、以下のとおりです。

2-1. 生前対策の法的有効性が確保される

生前対策の主な方法としては遺言書や家族信託などがありますが、いずれも民法や信託法など、法令の規定を踏まえて設計する必要があります。

内容面では、強行法規に違反するような条項を遺言書や家族信託契約に含めてしまうと、その条項が無効となり、想定していた生前対策が実施できないことにもなりかねません。
また、特に遺言書については、民法で厳密に方式が定められており、形式に不備があると遺言書全体が無効となってしまいます。

このように、生前対策は内容・形式ともに法令の規定を踏まえて行う必要があります。
弁護士にご相談いただければ、法律の知識と経験を活用して、法的有効性が確保された形で生前対策を実施することが可能です。

2-2. 多角的な観点から生前対策のアドバイスを受けられる

相続の生前対策をどのように設計するべきかについては、ご家庭のご事情や、被相続人となる方のご意思によって多種多様です。
そのため、生前対策の内容を考える際には、あらゆる事情を多角的に検討する必要があります。

当然ながら、被相続人となる方が「誰に財産を渡したいか」というご希望の部分は非常に重要です。
しかしそれに加えて、相続人同士のトラブルを防止する観点や、相続税額を抑える観点、不動産を効果的に活用する観点など、考えるべきことはたくさんあります。

弁護士は、相続で問題になりやすいさまざまな観点をバランスよく考慮して、ご家庭のご事情やご希望に応じたオーダーメイドの生前対策をご提案いたします。

3. 信頼して相続を任せられる弁護士の選び方

まず弁護士を選ぶ際には、ネット上のランキングや口コミは参考までにとどめて、鵜吞みにしないことです。ネット上の口コミや評判はあくまで個人の評価であり、評価する方の主観でしかないからです。

一方で、事務所が開設しているホームページや弁護士を紹介するポータルサイトに相続に関連する記載があれば、事実が書かれていると考えていいでしょう。日本弁護士連合会では、「弁護士の業務広告に関する規程」を定めており、事実に反する公告や、誇大広告、誤認のおそれがある公告などを禁止しています。

候補となる事務所をいくつか探し出したら、依頼する前に何人かの弁護士に実際に会ってみることをお勧めします。初回の相談を無料にしている事務所も多数存在します。積極的にご活用ください。この時、ご自分の案件にいくらくらいの費用がかかるのか、見積りをもらうこともお忘れなく。

どのようなポイントで実際の弁護士を選べばいいのかについては、次項にまとめました。相続も争いになると、年単位で弁護士との関係が継続することもあります。最終的にはご自分と相性がよく、信頼できると感じた弁護士に依頼することが一番ではないでしょうか。

4.相続を弁護士に依頼する際によくある質問(FAQ)

相続を任せられる弁護士を選ぶ際のポイントは?

相続手続きへの対応の仕方は、弁護士によって大きく異なります。
弁護士としての資質についてもかなり幅がある中で、相続手続きを信頼して任せられる弁護士を選ぶためには以下のポイントに着眼するとよいでしょう。

 相続に関する実績

相続への対応実績が豊富であればあるほど、スムーズに相続手続きを進められるうえ、イレギュラーな事態にも適切に対応することができます。

弁護士の相続に関する実績は、事務所のホームページやポータルサイトで確認できる場合もありますので、どのような実績があるかをチェックしてみましょう。

説明の分かりやすさ

相続にはなじみがない方がほとんどであるところ、依頼者にとってわかりやすく手続きの説明をしてくれる弁護士は、依頼者目線に立って親身に対応してくれるよい弁護士といえます。

丁寧なヒアリング

相続に関する事情は、ご家庭によって千差万別です。

当然ながら、相続手続きへの対応も、個別の状況に合わせて行う必要があります。
適切な対応を行うためには、弁護士が依頼者に対してきちんとヒアリングを行い、家庭に関する多くの情報を得ることが大切です。

初回無料相談の段階から、十分な時間をとって丁寧なヒアリングを行う弁護士は、依頼者の状況に合わせた適切な対応を取ってくれる弁護士である可能性が高いでしょう。

税理士・司法書士等との充実した連携

特に相続財産の規模がある程度大きい方や、相続財産に不動産が含まれている方は、相続手続きに当たって税理士や司法書士への依頼も必要になります。

この点、税理士や司法書士などの隣接士業と連携している弁護士に依頼すれば、相続税申告や相続登記の手続きもワンストップでサポートしてもらえるので、たいへん便利です。

相続で発生した弁護士費用は誰が払うべき?

本来、弁護士の職務はご依頼者様の利益を最大化することであり、基本的に相続案件でもそのことに変わりはありません。

したがって、弁護士費用は、ご依頼様のご負担となるのが原則です。

ただし、相続人全員に相続放棄をご依頼いただく場合や、トラブルとなる前に遺産分割をご依頼いただく場合など、相続人間で利害が対立していなければ、相続人間でお話し合いのうえ、ご負担をお決めいただければと思います。

弁護士に依頼せず、自分で対応してもよい場合はある?

相続手続きは、弁護士に依頼せずに、相続人ご自身で対応する選択肢もあります。

たとえば、相続財産がほとんどないケースや、配偶者や長男が単独で相続することについて親族間で異論がないケースなどであれば、弁護士に依頼せずに処理することもあり得るでしょう。

しかし前述のとおり、相続手続きに伴って発生する事務作業は膨大なので、相続人ご自身で対応すると多大な労力がかかってしまいます。
また、必要な手続きに漏れが生じるおそれもあるので、基本的には、弁護士に相続手続きを依頼する方が安心でしょう。

5. まとめ

相続手続きについて当事者自身で対応すると、膨大な労力がかかるうえ、必要な手続きや検討に漏れが生じる可能性があります。
弁護士に相続手続きをご依頼いただければ、迅速・円満に相続手続きを完了できる可能性が高まるほか、後の相続トラブルを防止することにも繋がります。

また、相続に向けた生前対策についても、弁護士にご依頼いただければ、ご家庭のご事情や依頼者のご希望に合わせた効果的な生前対策をご提案いたします。

相続手続きへの対応が必要な方や、相続に向けた生前対策を検討したい方は、お早めに弁護士までご相談ください。

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